【藤子・F・不二雄SF短編】コロリころげた木の根っ子

2016年1月24日

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コロリころげた木の根っ子とは藤子・F・不二雄のSF短編が1つ。1974年4月ビッグコミック収録。
題名の由来は「待ちぼうけ」にある歌詞から。

物語

優子との約束をしていたが、編集長の仕事で小説家大和の原稿取りへ行こうとする西村。電話で優子ともめていたが、猿に封筒をとられてしまった。猿を追っていくとそこに大和がいた。
2階にある大和の仕事部屋近くの階段に空瓶のワインボトルが置いてあった。それも隅っこに直したはずなのに。トイレには煙草の灰皿が置かれている。

登場人物

西村
文芸公論社に社員。大和の原稿を取りに行く主人公。
大和が見る限り新しい方らしい。
大和の家が普通ではないと感じ取る。
優子との結婚一周年を約束していたが、なかなか帰ってこず優子は実家に帰ってしまった。

大和(やまと)
小説家。原稿を粘りに粘って書く人物でなかなか出さない。魚料理、動物好き。
家庭に不祥事があると妻を叩く(それも客の目の前で)。
マレーシア産のカニクイ猿「キー公」を飼っている。
四月生まれ。20年間も妻と結婚していた。

大和の妻
家庭を任せられている。不祥事があると叩かれる。
新聞の記事を見て何かを切り取っていた。

ルミ
大和の愛人。タケ坊という恋人がいる。
こちらは大和に飽き飽きしていた。

結末

大和は妻を従えらせるために暴力をふるっていた。その昔、気が強かった妻を従えられるために芸者買いをしていた。
妻が旅行のために用意した物に対して大和は異常に憤り妻が叩きまくる。ルミはそれを見て帰り旅行は取りやめになった。
食事にマグロとアジが必ず出る。大和は気にしていない。
西村に大和は妻を20年間も愛していると伝えた。そして、大和は「コロリころげた木の根っ子」という小説を思いついた。
妻がいつになっても酒を持ってこず西村は仕方なく酒を持ってくることにした。妻は風呂に入っており、西村は酒を探していた。
西村は妻のスクラップブックを見た。内容は偶然の死ばかりで
1.トイレが爆発。汲み取り式のトイレでタバコを吸い爆発。
2.おもちゃで大怪。階段の上にあったおもちゃをうっかり置き忘れてそれが原因で転び
3.ペットからの伝染病。東南アジア産の野生猿から来るBビール症。死亡率は高い。
4.水銀汚染行安全献立表
5.有害な食品添加一覧
6.ヘビースモーカー肺がん発生率
7.脳卒中はいつどんなところで
西村は外に出ると大和の妻が空瓶を階段の所に置いていこうとしていた。それも、白目で不気味なものであった。
妻には愛がなく、殺意しかなかった。
なお、ルミは大和の行動を見て「いつか奥さんに殺される」と予感していた。女だからわかるだろう。