夏目漱石作品

【夏目漱石】趣味の遺伝

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「趣味の遺伝」とは帝国文学の1906年1月に掲載された夏目漱石の作品。漾虚集に収録。

あらすじ

日露戦争から凱旋してきた軍人たち。将軍や他の者たちと新橋で凱旋しているさなか、群衆の中に軍曹と軍曹の母を見て亡き友「浩」を思いだし。
浩は11月26日にて旅順で死亡。
主人公は浩の墓がある寂光院へ行くのを考えた。墓へ行ったがそこに見知らぬ女がいた。浩の人間関係を熟知している主人公はこの女が何者なのかわからない。
白い菊の花を持ち浩の家に行き浩の母と会う。女性の話を聞いたが何もわからなかったが、母親は浩に嫁らしき人物がいたのか質問してきた。当然、主人公は知らなかった。
かねて先日に浩の母親に日記があったらしく読んだ。主人公も渡されて読むことにした。
日記の内容に浩が自分の死を悟っていたものや郵便局で出会った女性にひかれたことが書かれていた。
だが、なぜそうなった原因を探るため先祖を調べることにした。

登場人物

主人公
一人称「余」。西片町に住む。戦場をまじかで見ており万歳など意味を持たないと見ている。
凱旋で軍曹を見て主人公は亡き友「浩」の墓のある寂光院へ行くことにした。

将軍
色の黒い男。戦争の惨状をまじかで見ており涙している。

軍曹
二十八九の軍曹。黒く髭を延ばしている。
紛失部を見つけに母とともに凱旋を見に来た。

浩一
主人公の友人。歩兵中尉。
通称「浩さん(こうさん)」。
白山の寺で一年間主人公の世話になったことがある。11月26日に旅順で軍曹が石段をおりてきた時に死亡した。
白い菊の花が好き。生前に日記を書いていた。

軍曹の母
60ばかりの老婆。凱旋を見に来た。

見知らぬ女
浩の墓の前にいた女性。主人公や浩の母ですら知らない。
郵便局で浩と会い一目ぼれしていた。白山に住んでいるらしい。

浩の母
浩の母親で家にいる。

結末

主人公は調べた。そして、明治維新を生きた河上才三にたどりつき河上を知る河上家本家の老人と出会い話しを聞いた。
河上才三の子である貢五郎は浩の先祖にして槍使いだが浪費癖がある。
河上家の向かいに小野田帯刀という二百石の侍が住み小野田の娘は美人だった。両家は仲が良く結婚の話も出ていた。
しかし、家老の息子が小野田の娘を取り上げた。
そして、女性の正体は小野田家の子孫だ。
何とも言えないことでこれはまさに「趣味の遺伝」といえる物だ。老人に浩がここに来たのか聞くと来ていないと答えた。
主人公は家に出て母親にこのことを話す。
母親は将軍を見て檄を飛ばす。だが、浩は帰ってこない。


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