夏目漱石作品

【夏目漱石】彼岸過迄

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「彼岸過迄(ひがんすぎまで)」とは夏目漱石の作品。1912年1月~4月にかけて朝日新聞で掲載された。7つの短編からなる。
漱石曰く「去年8月に連載すべきだったが、病気を患いのびた」とのこと。

あらすじ

1.風呂の後

ロマン好きの敬太郎は運動につかれて湯屋へ行きそこで友人の森本に出会った。二人は話し合い湯屋を出て森本の住む下宿へ行き過去を聞き興味を持ち森本の部屋の窓から見える景色が好き。森本は酒を飲み森本は敬太郎に酒を勧めたが遠慮されて敬太郎から森本の話を聞きたいと言われて下へ降りたが寝てしまい起こされた。
森本は改めて話し15、6年前に飲む食わずで北海道の内陸で測量をしていた。風が酷くそのなかで測量をしていて今では笑い話となった。
それから一週間、森本の姿が消えた。
森本は手紙を残し主人に渡した。手紙には突然消えたことの謝罪、主人夫婦がふざけている、現在は大連で電気公園の娯楽係をしていると書かれていた。
もう、森本には会えない。

2.停車所

敬太郎は友人の須永市蔵へ会いに行ったが須永はなんとのどを痛めていた。敬太郎は話しをしようとしたら須永は敬太郎の興味をひきつける「女性と博打で起きた事件」を話し敬太郎から須永の話しを聞こうとしたがのどが痛い理由で断られた。ただし、須永の家にいた正体不明の女性が気になった。敬太郎は森本が気になりひさしぶりに手紙を書くことにした。
田口要作の家と関わりがあると調べて敬太郎は田口家へ行った須永に会おうとしたが須永に会えなかった(ただし、田口との関係は作れた)。田口家から出た須永に声をかけようとしたが家に入るまで見た。須永の母親と話し田口が須永の引っ込み試案を解消するために関わっているのを聞く。
雲をつかめず敬太郎はあきらめた。占い師の友人に頼もうとしたが来たできないとした。だが、占い師の婆さんに会い占ってもらった。婆さんは敬太郎に迷いがあり進んでも大丈夫だが短気になると失敗すると言った。
田口から手紙が来て「今日四時から五時の間に三田方面から電車に乗り小川町の停留所にいる男の尾行」を頼まれて敬太郎は実行した。男を尾行したら今度は女があらわれて長く尾行した。二人が離ればなれとなり男が車に乗ったところで尾行は終わる。

3.報告

敬太郎は田口へ報告する。男と女の方も報告した。が、じつは全て田口の計画の内であった。田口は男と女の情報と住所も知っており男の名は松本と明かした。敬太郎は松本へ会いに行くことを決めた。松本の話し合いで最初はよくわからなかった。
松本から田口が嫌いで敬太郎にこれ以上、関わらない方がいいと言った。

4.雨の降る日

田口にも松本にも会えず困り果てた敬太郎。須永の家に行き宵子と千代子と会い雑談をした。松本家では宵子が原因不明の病気を患い死去する。
葬式には千代子や妹の百代子、須永も参列。
骨上には御仙、須永、千代子、清が行われた。

5.須永の話

敬太郎は須賀に千代子の話を聞こうとしたが答えなかった。日を改めて話しを聞く。
須賀の父は早く死に愛情と言うのがよくわからない。千代子との絆を深めいつしか愛情に変わった。高木秋子の兄が千代子と仲がいいのを見て不安に思い嫉妬していく。
鎌倉へ田口家、須賀、高木の兄共同の旅行をする。一人東京へ早く帰り須賀の母にみなひきとめられ吾一は誰かに送られた。高木とはそれっきりあっていない。鎌倉の思い出が深く刻まれ本「ゲダンケ」を読むようになる。
鎌倉から出る前のこと、高木が千代子に会わないのもおかしいと思い始め鎌倉出る時に須賀は千代子に高木について話したら突然怒り始めて「卑怯」と怒りをあらわにした。

6.松本の話

視点は松本に移る。
松本は鎌倉で起きた千代子の怒りを聞いており須賀の性格に影響を与えたと田口から責められた。
松本は須賀と会い須賀は松本が須賀をひがみがると嫌っていると言い松本を困惑させた。松本はなんとか話し合わせ須賀の心を持ち直した。。
以降、須賀と仲良くなる。須賀の母から須賀を心配されて明石へすがとともに旅行へ行った。

7.結末

森本、須永、松本と不思議な人々と会った敬太郎。彼はまたどこかへ行く。

登場人物

主要人物

田川敬太郎
主人公。
ロマン好きで中学生の時に音まずの冒険談「大蛸を銃で戦う記事」が連載された時に興味を持った(本気で南に連載通りの蛸がいると思い行こうとして笑われてしまい「田川の蛸狩り」と言われる)。

「風呂の後」の登場人物

森本
敬太郎の友人。体つきはいい。30歳以上、下宿に住み停車場で働く。
現在は独身で過去に結婚して子供はいたが山神に祟られて子供は死んだ(森本は子供が死んでよかったと言っている)。
15、6年前は北海道で測量をしてテントを張り飲む食わずの生活をしていた。大連の電気公園で働くため引っ越す。
敬太郎にもっとも影響を与えて時折、敬太郎の頭から思いだしたりする。

児玉音松
東京の朝日新聞で冒険談をかいていた男。

主人夫婦
下宿先の主人夫婦。通称「雷獣とそうしてズク」。
態度は悪く森本の荷物を始末したりひじょうに態度が悪い。

停車場以降の登場人物

須永家と田口家

須永市蔵
退嬰主義の敬太郎の友人。軍人の子だが軍人嫌い。主計官の父親はもう死んでおり現在は母親とともに住んでいる。
元は駿河台に住んでいたが父が死んだことで売り現在は須田町の入り組んだ場所に住む。
現在はのどを痛めている。これが原因で敬太郎は田口家と関わりを持つ。
宵子の葬式に参列。
鎌倉の旅行を強く受けて愛読書はゲダンケ。

田口要作
内幸町に住む母の妹の連れ合いにして須永の叔父。官吏から実業界へ行き4、5つの会社に関係を持つ実力者。空想よりも口の方が大事と須永に説く。

田口千代子
須永の従妹にして田口家の者「千代子」。妹に百代子がいる。
松本の宵子が好きで遊んでいる。

須永の母
須永の母親。敬太郎に会い須永がどうなっているのか話す。

A
田口に会おうとした男。田口との間に差支えが起きて二日間も宿屋に待たせ一人の女性を渡してAと田口はあった。
Aは田口と料理を共にしたが、Aは田口に悪戯を仕掛けて外出と見せかけて部屋から出てAは部屋に待機して田口はAの部屋を見て驚きおたがいに笑った。

田口百代子(もよこ)
千代子の妹。

田口吾一
末っ子で男。父親の悪戯好きを継承しており鎌倉の旅行で須賀に悪戯をした。

松本家

松本
田口の依頼で尾行対象の男。「報告」で名前が登場。
須永の母、田口の妻の兄。
自称「高等遊民」。男女関係において日本はどちからとと言えばロシアの考えが多いと思っている。
御仙と結婚している。
5人の子供がおり13歳の長女の咲子の下に男女、次男7歳の嘉吉と2歳違いで構成され末女の宵子は2歳とかなり歳が離れている。
悪戯好きの田口を嫌っており「べらぼうの田口」と言っている。千代子と百代子を「大蝦蟇」、「小蝦蟇」と蔑称をつけている。須賀からは「口が悪い」と嫌われている。
田口の頼みで来た敬太郎にこれ以上、田口に関わらないよう口止めした。

松本宵子
松本家の末女で2歳。千代子から気に入られている。原因不明の病気で死去する。

松本嘉吉
7歳の次男。

松本咲子
13歳の長女

11歳の長男、9歳の次女
登場せず。

御仙
松本の妻。


松本家の使用人。宵子の生前に子守りをしていた。

その他

占い師
敬太郎の友人。宗教家で父親は方位九星に詳しい神経家。
敬太郎は占いを頼もうとしたが期待できないとしてやめた。

婆さん
占い師。表向きは生薬屋。

ダヌンチオ
西洋人で須賀をパーティーに招待した。

高木秋子
百代子の学校の友人。兄が存在する。

高木の兄
高木秋子の兄。千代子との仲が良く須賀から嫉妬されている。
鎌倉の旅行以降、須賀と会っていない。


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